NPO法人FUKUSHIMAいのちの水

活動計画

2026年度活動計画

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~ひとりの子のいのちを救うために~

「もったいないロス食品活用から、ありがとうの命のインフラへ」

サンタハウス入口
サンタハウス玄関から受付を望む

1.基本理念

FUKUSHIMAいのちの水は、2011年3月11日の東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故を契機として、妊産婦、乳幼児、子ども及び子育て家庭に安全な水と食品を無償で届ける活動を開始した。以来、災害時の緊急支援と平時の生活支援を切り離さず、「備え」と「分かち合い」を一つの事業として継続してきた。
2026年度は、福島県を事業活動の基盤としながら、国内外の災害弱者、子ども、子育て家庭、生活困窮者、障害者、孤立高齢者等への支援をさらに進める。福島で培った支援の経験を県外に広げ、平時には食支援の拠点、災害時には初動支援の基地として機能する「FUKUSHIMAいのちの水モデル」の形成を目指す。
私たちは、福島が支援される地域にとどまらず、他地域を支える側に立つことを「Fukushima Pride」と呼び、一人の子どもも、一つの家庭も、支援の網から取り残さない活動を進める。

2.2025年度までの経過と2026年度の位置づけ

2025年8月21日、政府備蓄米25トンの無償交付決定を受け、子ども宅食、フードバンク直接配布、協力団体を通じた無償の食事提供及び食材配布を実施した。これにより、大量の米を受け入れ、保管し、対象家庭及び支援団体へ届け、使用状況を記録・報告する一連の管理体制を整備した。
さらに、2026年5月8日には政府備蓄米50トンの無償交付が決定した。2026年度は、この50トンを適正かつ確実に無償配布するとともに、前年度に整備した原簿、月別使用報告、受領確認、残量管理等の仕組みを県外の協力拠点にも展開する年度と位置づける。
子ども食堂へ
郡山市の各子供食堂へ届られる備蓄米。1箱に1袋(10キロ)の備蓄米が3袋入ってます。

3.2026年度重点事業

(1)政府備蓄米50トン無償配布事業
政府備蓄米50トンを、子ども宅食、子ども食堂、フードバンク直接配布及び現地協力拠点を通じて無償提供する。子ども・若者・子育て家庭を中心に、生活困窮世帯、障害者世帯、孤立者、高齢者、住居を失った者等、食支援を必要とする人々に届ける。販売、転売及び目的外使用を行わず、農林水産省の交付条件に基づき適正に管理する。
(2)「子ども宅食・おすそわけ」事業
日本の古き良き習慣おすそわけを奨励し、来所が困難な家庭や、既存の子ども食堂につながりにくい家庭に対し、米、飲料、保存食品、日用品等を組み合わせて提供する。登録家庭の状況を確認しながら、原則として継続的な支援を行い、必要に応じて福祉機関や地域の支援者につなぐ。
おすそわけ
おすそわけ報告の写真より

(3)県外支援拠点の形成
東京、栃木、静岡、愛知等において、教会、NPO、任意団体、地域の支援者等と連携し、現地配布担当者を置く。FUKUSHIMAいのちの水が事業主体及び全体管理責任を担い、現地担当者に受入、保管、無償配布、食事提供、活動記録及び残量報告を委嘱する。各地域の体制が整った段階で、自立した申請・運営への移行を支援する。

豊橋 だれでも食堂
豊橋市 だれでも食堂 いのちの水からの備蓄米を用いて

(4)災害備蓄・初動支援体制の強化
飲料水、保存食品、米、缶詰、衛生用品その他の物資を平時から備蓄し、大規模災害発生時には、協定先、運送事業者、ボランティア及び現地団体と連携して速やかに搬出する。能登半島地震支援(初動130㌧)の経験を生かし、東京・静岡方面を含む広域的なストックヤード構想を具体化する。
(5)食品ロス削減と寄贈受入の拡大
企業、団体及び個人から、賞味期限内で安全性が確認できる余剰食品、飲料、日用品等の寄贈を受け入れる。「もったいない」食品を「ありがとう」に変え、廃棄削減と生活支援を同時に実現する。寄贈者との継続的な協定及び物流協力体制の構築を進める。
(6)利用者参加型の支援運営
支援物資は無償提供を原則とする。その上で、利用者の自発的な寄付、仕分け、積込み、配布等への参加を促し、支える者と支えられる者を固定しない相互扶助の仕組みを育てる。寄付の有無によって支援内容を差別しない。
(7)情報発信・地域連携
ホームページ、SNS、動画、印刷物等を用いて活動内容、寄贈募集、ボランティア募集及び災害支援情報を発信する。行政、社会福祉協議会、学校、教会、医療・福祉関係者、企業等との連携を深め、地域の支援資源を結ぶ。
駐車場に並ぶトラック
いのちの水中駐車場に並ぶトラック。毎月10トン車17台ほどの荷受けがあります。

4.政府備蓄米事業の実施及び管理方針

政府備蓄米事業の実施及び管理方針

配布場①
いのちの水配布場の様子。

5.県外展開の基本方式

県外での配布は、単なる物資の譲渡ではなく、FUKUSHIMAいのちの水の事業として実施する。現地協力団体又は現地配布担当者は、当法人の委嘱を受けて配布実務を担い、活動日、使用量、提供人数、対象区分、残量及び保管状況を所定の様式で報告する。
2026年度は、各地域における記録整備、運営責任の明確化、協力者の確保及び行政・地域団体との連携を進める。自立運営が可能となった地域については、将来的に独自の申請主体となることも含め、地域に根ざした継続的な食支援体制へ移行する。

6.年間実施予定

年間実施予定

7.実施体制

理事長を総括責任者とし、理事、職員、ボランティア及び現地配布担当者が役割を分担する。物資受入、在庫管理、配布、会計、記録保存及び対外報告を可能な限り分離し、相互確認を行う。政府備蓄米については、受入数量、配布数量、使用数量、破損・廃棄数量及び残量が常に一致するよう、原票と集計表を照合する。
個人情報は支援に必要な範囲で取得し、施錠保管、アクセス制限、保存期間の設定等により適切に管理する。活動写真を使用する場合は、個人が特定されないよう配慮し、必要に応じて本人の同意を得る。

配布倉庫
いのちの水配布倉庫。手前が配布物の一部。上段は備蓄米。

8.財政及び資金調達

事業運営費は、利用者及び支援者からの任意の寄付、賛助会費、企業・団体からの寄付、必要に応じた助成金等により確保する。特に2015年来一定の利用者の現在の少額寄付については、物価上昇に伴う増額を周知する。いのちの水は、物資を無償で受け入れ、無償で提供する活動であるが、倉庫費、車両費、燃料費、運搬費、光熱費、通信費、保険料及び事務費が必要であるため、使途を明確にした継続的な寄付募集を行う。
収支は法人会計により管理し、事業ごとの収入及び支出を可能な限り区分する。政府備蓄米を含む寄贈物資の販売収入を事業財源とせず、無償提供の原則を堅持する。

9.2026年度の到達目標

・政府備蓄米50トンを交付条件に従って安全かつ適正に無償配布する。
・福島県内の支援を維持しながら、東京、栃木、静岡その他の県外地域への配布網を整備する。
・ 現地配布担当者方式の共通書式を定着させ、受入から使用報告まで追跡できる体制をつくる。
・平時の食支援拠点を、災害時に初動支援基地へ転換できる広域ネットワークの基礎をつくる。
・食品ロス削減、生活支援、災害備蓄を一体化した「福島モデル」を社会に発信する。

配布場
水、飲食品を車に積むお母さん方

10.結び

2026年度は、これまで福島県内で積み重ねてきた無償支援を守りながら、その経験を県外へ分かち合う新たな段階である。政府備蓄米50トンは、単なる食料ではなく、子どもと家庭を孤立させないための地域のつながりを生み出す資源である。
FUKUSHIMAいのちの水は、「ひとりの子のいのちを救うために」という原点に立ち、寄贈者、利用者、ボランティア、協力団体及び行政と力を合わせ、平時にも災害時にも人のいのちを支える活動を継続する。

姉妹
いのちの水受付にて。チョコを手に笑顔の姉妹。


受付
受付隣のキッズスペース。手前は会員の方への毎月のプレゼント。

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